最強の現代文読解法が読書にも応用できて最強すぎる。
こんにちは、セルシトです。
タイトルから最強×最強で、最高に頭が悪い感じになっていてすいません。こんなタイトルをつけるやつに読書法を教わったところでどうなるのかと、そんな声が聞こえてきます。
しかし、断言します。これからこの記事で紹介する読解法は、もう本当に最強です。
大学受験の時にも最高に役立ち、今でも評論などお堅い本を読むときは必ず使っています。
もしこの方法をマスターすれば
・文脈を1発で把握できる
・文章の論理展開を正しくつかめる
・筆者の主張を理解できる
といった恩恵を授かることができます。
そんな魔法のような方法があるのか・・・??
あるんだなー、これが。
と、ぶち上げてみます。ただ、この方法が僕の「読む」という作業に革命を起こしたことは事実です。
そして、ぜひこのブログを見てくださる方々にも共有したい、実践してほしい、そんな気持ちでこの記事を書いた次第です。
それでは、早速ですがこの読解法の核に触れていきます。それは・・・・・
筆者の主張を理解する
です。あれ、さっきの授かれる恩恵の話でも言ってますね・・・・しかし、これは本当に大事です。筆者の主張を理解するためには、筆者の主張を理解しようとしなくてはダメなのです。
そして先に言ってしまうと、これが今回紹介する読書法の全てです。
結局、本を書いた著者は何かを伝えたいことがあるから本を書くはずです。評論なんかはほぼほぼ例外なくそのはずですし、小説なんかにも何かしらテーマが設定されていることは多いはずです。
なので、その伝えたいこと、つまり筆者の主張を理解することが、そもそも本を読むうえで一番重視すべきポイントだと思います。
それに、これさえできれば先ほど挙げたその他の恩恵も大分得やすくなり、どんな本でも恐れず読めるようになると思います。
いわゆる評論だとか、そんな類の本もしっかり理解できるしょう。
まあ、この「筆者の主張を理解する」が読書法のすべてだと言いましたが、そうは言ってもここで終わってはあまりに丸投げなので、ここからはこの筆者の主張を理解するための具体的な手段を書いていきます。といっても2つ説明して終わってしまうのですが、是非参考にしてみてください。
それでは行きますね。
波線と傍線に分ける
これは聞いたことがある人も多いと思います。ここで知った方のためにもっと具体的に言うと、波線は筆者の主張、傍線は筆者の主張とは逆の主張に引く、ということです。(波線傍線は自分の好きなように)
僕がこの波線と傍線に分けるという術を知ったのは、高3の時に通っていた塾での現代文の初回授業でしたが、高校の先生からも同じようなことを教わりました。
「目からうろこだった」とその先生はおっしゃっていましたが、僕もこの方法を自分のものに出来た時は、まさにそんな気持ちでした。
この方法一番のメリット、それは文章中の対比関係が可視化されるということです。これは本当に助かる。
まず、文章を漠然と読み進めて結局よく分からないまま読み終わってしまった、という事態を一気に防ぎやすくなります。筆者の主張が明らかになりますからね。
対比は多くの本や文章に使われているので、とても有効な手段です。
それに、「え・・・・これって・・・・要するにどういうことだってばよ」と困惑するほど意味不明な文章に会っても、波線か傍線かに分類できれば「あ~、この文章はそっち側の主張か」とひとまず分けることが出来ます。
・・・ああ、そんな自分じゃ意味の分からない文章を、どうやって筆者の主張かそうじゃないかに分類できるんだと、そう言いたいんじゃないですか???違います????
いや多分そうだと思います。
ご安心ください。解決方法、あります。
その衝撃的な解決方法が、こちら。ワントゥースリー。
接続詞
全部重要ですので、ただただ覚えましょう。もしくは常に意識しましょう。
とはいっても、丸投げは流石にまずいと思ったので、数種類の接続詞について補足します。
・逆接
ひとまず、この逆接カテゴリーに所属する接続詞の特徴は、前と逆のことを言っているということです。
いやそんなん当たり前やんと思ったかもしれませんが、要するに前に言ったことが筆者とは逆の主張なら、逆接の後は筆者の主張がくる(もちろんその逆もしかり)というとんでもないサインです。このパターンはよく見ますねぇ。
これを逃さないようにするだけでも、相当文章が読みやすくなると思います。
ちなみに、受験生の時は逆接を表す接続詞の上には逆三角形を書いていました。
・言い換え
この接続詞の後に来る文章の意味をつかめれば、それまでの文章がどんなに難しくても、ひとまず筆者が一番いいたいことが分かります。
この接続詞の上には丸を書いていましたね~。
・並列
これもとても重要で、この並列の接続詞に注目することで、○○と××は同じサイドの意見であること分かります。
なので、それまでの文章がよくわからなくても、この並列の接続詞でつながれていて、かつその片方が既に理解できているものであれば、もう片方の部分がどんなに難しいものであっても、とりあえず筆者のそれに対するスタンスや文章における波線側か傍線側かがはっきりします。
これも必要に応じて印をつけてもいいと思います。まあ僕はあまりやりませんでしたが、結局波線なり傍線を引くことになるので。
・順接と説明の使い分け
まず、順接はA→Bパターン(原因:A、結果:B)です。
ex.)私はテスト勉強を熱心にした。だから、テストでいい点が取れた。
一方、説明はB→Aパターン(原因:B、結果:A)です。
ex.)私はテストでいい点がとれた。なぜなら、私はテスト勉強を熱心にしたからだ。
(説明の接続詞は「から」とセットになりやすいです)
この違いも意識しておくといいと思います。
実践例
みなさまお待ちかね(?)の、実践例コーナー!
早速行きましょう。鉛筆書きで見にくいとは思いますが、ご容赦ください。
『これから「正義」の話をしよう』(マイケル・サンデル著、鬼澤忍訳、早川書房)22,23ページより引用。
なかなか見えにくいですよね、申し訳ないです。どうにかして2画面で見れたりすれば、 すごく見やすくなるとは思うのですが。
解説もガンガンしていきたいのですが、そうするとこの記事がいつまでたっても終わらないことになるので、特に重要なポイントに絞って触れていきます。
あ、前もって言っておくと、この本における波線と傍線はあくまで対立する主張同士に引いてあるだけで、どちらが筆者の主張である、ということは決まってないです。
こういうパターンも意外とあるので、十分注意してください。
それでは改めて。以下列挙していきます。
美徳に関する判断を法律によって押しつけるのは危険(以下略、p.22 L1~2より引用)
「美徳に~押し付ける」を波線、そして「危険」というワードはこの波線部を否定する言葉なので、傍線を引きます。同ページのL4、7~8やp.23でも同じことをやっています。これはめちゃくちゃ使うテクニックです。
経済的繁栄の促進と個人の自由の尊重(p.23 L11)
ここでは、どちらも傍線が引いてあります。初めてここを読んだときは正直「経済的繁栄がなんで急に出てくるんだ」となってしまいましたが、ここで並列の接続詞が役立ちます。
この接続詞に注目することで、さっきから繰り返されている「個人の自由の尊重」と同列のものであることが分かるのです。やったー。
とりあえず、ピンポイントで触れるならこの2点ですかね。あとは、最後の段落における線の引き方や接続詞への印のつけ方も見てほしいです。
最後に
冒頭でもお伝えした通り、今回の記事はこの読書法を共有したくて書いた次第ではありますが、僕の能力ではなかなか完璧に説明するのが難しいものでもあります。
なので、もしこの記事について誤りや気になった点などがあれば、遠慮なくコメントやツイッターのDMなどにて指摘、質問していただきたいです。よろしくお願いします。
最後にはなりましたが、この記事が皆さんの今後に少しでも役立てれば幸いです。読んでくださった方々も一緒に、この記事をより完全な形に近づけていきましょう。
それでは、ここらで失礼します。最後まで読んでいただきありがとうございました。
あ、この記事に乗せた写真の引用元はこちらです。とにかく考えさせられる本です。